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UTSUWA & OBJECTS / CARE GUIDE
Online guide 02

作家ものの器と道具
お手入れガイド

作家ものも、日々の暮らしのための道具です。陶、ガラス、金属、木、染め布。素材ごとの性質を少し知れば、特別に構えなくても大丈夫。しまい込まず、長く心地よく使うための基本をまとめました。

基本は、使ったら洗い、よく乾かすこと。少しの染みや色の変化は、使ううちに生まれる表情でもあります。素材ごとの小さなコツを知って、毎日の食卓や暮らしで気軽にお使いください。
01 / Material

素材から、お手入れを選ぶ

使いはじめ、普段のお手入れ、少し気をつけたいことを、素材ごとにまとめています。

Pottery / Porcelain

陶の器

陶器は吸水性や釉薬の表情に個体差があり、使うほど色や風合いが育つものがあります。磁器は比較的吸水しにくい一方、薄手のものや装飾のあるものは特に丁寧に扱います。

陶器磁器焼締め粉引・貫入
01

使いはじめ

  • まず水で洗い、十分に乾かします。
  • 吸水性のある器は、使う前に水へさっと通すと染み込みを抑えやすくなります。
  • 目止めは必須ではありませんが、急な染み込みやにおい移りを抑える予防策として有効です。作家や販売店から案内がある場合は、そちらを優先してください。
02

普段のお手入れ

  • 食器用中性洗剤と柔らかなスポンジで手洗いします。
  • 洗った後は水分を拭き、底までしっかり乾かしてから収納します。
  • 重ねる場合は薄紙や布を挟むと傷を防げます。
03

気をつけたいこと

  • 長時間のつけ置き、湿ったままの収納。
  • 金属たわし・研磨剤・急な温度変化。
  • 金銀彩や接着修理のある器は電子レンジ不可。オーブン・直火は耐熱・耐火の器だけにします。
陶器・粉引染みや貫入の変化が現れやすいもの
料理を盛る前に水へ通し、使用後は早めに洗います。油分や色の濃い料理は染み込みやすいため、変化を抑えたいときは長時間入れたままにしないのがコツです。
磁器比較的吸水しにくいもの
普段の食器と同じように使えます。薄手の器や金銀彩・上絵のある器だけ、強い衝撃や摩擦、電子レンジを避けます。
焼締め釉薬を掛けず、土味を生かしたもの
表面に水分や油分がなじみ、色調が深まる場合があります。それも焼締めの味わいのひとつです。底面がざらつく作品には、テーブルを守る敷物を添えてください。
02 / Trouble

こんなときは

状態を見分けて、無理に磨いたり漂白したりする前に、素材に合う方法を選びます。

陶の器に染み・においがついたPOTTERY

食器用中性洗剤で洗い、風通しのよい場所で十分に乾かします。においや茶渋が残る場合、漂白剤は酸素系を選び、短時間だけ使えますが、その後はよくすすぎ、十分に乾かします。金銀彩や接着修理がある器には、漂白剤や研磨剤は使えません。詳しいお手入れ方法はお問い合わせください。

貫入の色が濃くなったPOTTERY

釉薬表面の細かなひび模様へ色が入り、景色として育つことがあります。貫入自体は破損ではなく、使い続けてよい変化です。器本体まで届くひびや水漏れがある場合は食器としての使用を止め、金継ぎなどの修理後に戻すか、食品に触れない用途へ変えます。

ガラスが白く曇ったGLASS

水垢なら、中性洗剤で洗った後に柔らかな布で拭きます。研磨剤を使うと表面に細かな傷がつき、かえって曇りが目立つことがあるため、強くこすりません。表面そのものが変質した曇りは戻らない場合があります。

小さな欠け・ひびを見つけたGLASS

口や手に触れる欠け、広がるひびがあるものは使用を止めます。ガラスはひびから突然割れることがあるため、花器などへ転用せず、安全に包んで地域の分別方法に従って処分します。

金属がくすんだ・色が変わったMETAL

真鍮や銅のくすみは、使うほどに色が深まる自然な変化です。そのまま楽しむか、柔らかな布で乾拭きします。金属磨きや重曹は、着色・メッキ・金箔まで落とすことがあるため、慎重に使います。作品ごとの取扱説明書をご参照ください。

赤錆・緑色の変化が出たMETAL

まず柔らかなスポンジで洗い、水分をよく拭き取ります。食品に触れる面で粉状の変化が繰り返す場合は使用を止め、錆を落として再仕上げしてから食器へ戻すか、食品に触れない用途へ変えます。着色やメッキを残したいものは、強く磨きません。

染め布から色が出る・移るTEXTILE

最初の数回は単独で短時間洗い、十分にすすぎます。濡れた状態で淡色の布や木、器へ重ねないようにします。使うほどに余分な色が落ち着き、布になじんでいきます。

染め布の色が薄くなったTEXTILE

天然染料には、光や使用による自然な色の変化があります。直射日光と強い照明を避けながら、変わっていく色合いも布の表情としてお楽しみください。染め直しについては、販売店を通じて作家に依頼できる場合もございます。お問い合わせください。

木肌が白っぽい・ざらつくWOOD

無垢・オイル仕上げは、木製食器用オイルを薄く塗ると手触りが戻ります。漆仕上げには塗りません。樹脂塗装は健全な塗膜には不要ですが、剥がれて木地が出た部分には、よく乾かしてから木製食器用オイルを少量、薄く塗れます。

反り・ひび・塗膜の剥がれが出たWOOD

少しの反りは、木が湿度に合わせて動く自然な変化です。深いひびは食品が入り込むため食器としての使用を止め、修理するか、食品に触れない用途へ変えます。樹脂塗装が剥がれて木地が出た部分は、汚れを落としてよく乾かし、木製食器用オイルを薄く塗ります。広い剥がれは再仕上げしてから食器へ戻します。

A / Change

使いながら楽しめる変化

貫入に入る色、真鍮や銅の深まる色調、木肌のつや、染め布のやわらかな退色など。日々使った時間が、道具の表情になります。

B / Next step

食器としての使用を止め、次の扱いを決めるもの

器本体へ届くひび、鋭い欠け、食品に触れる面の剥離や広がる錆が目安です。陶は金継ぎなどの修理後に戻すか、食品に触れない用途へ。木・金属は再仕上げ後に戻すか、食品に触れない用途へ。ガラスのひびや鋭い欠けは転用せず、安全に処分します。

03 / Everyday

気負わず使うための、
4つの基本。

使った後は、長く置かずに洗う。
柔らかなスポンジと、必要な分だけの中性洗剤を使う。
洗った後は水気を拭き、風通しよく乾かす。
少しの染みや色の変化を気にしすぎず、日々の道具として使う。
作家ものは一つひとつ表情のある特別なものですが、日常で使うための道具でもあります。素材の性質を少し知って、しまい込まず、いつもの食卓や暮らしにお役立てください。
※ 食洗機内で器同士がぶつかると破損の恐れがございます。お手入れは、基本的に手洗いをおすすめしております。